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  • 執筆者の写真Takahiko Nishide

ぎっくり腰・腰部椎間板ヘルニア・坐骨神経痛

更新日:2019年2月11日


腰臀部痛に対する鍼灸治療

慢性的な腰痛(重い感じ)にぎっくり腰が重なった事例。


1週間程前、腰を上げた際に痛みが走ったとのこと。 腰を反らす方向に動かすと増悪し、そこから前に戻す時にも痛むようでした。


腰部の広い範囲に筋緊張を認め、右臀部にも圧痛がありました。


病院では腰部椎間板ヘルニアと坐骨神経痛の診断。MRI検査の予定あり。



先ずは頭のツボに鍼。

腰を伸ばしやすくはなるものの、そこから戻す際には痛むとのこと。


次に手のツボに鍼。

腰を完全に伸ばすことができるようになりました。

まだ奥の方に痛みは残る様でしたが、そのまま時間を置くことにしました。


途中気分が悪くなられたので横になって頂き(最初は座って鍼をしていました)、鍼の本数も減らして様子を見ながら一定時間。“奥の方の痛み”はいくらか残存していましたが、曲げ伸ばしはかなりスムーズになっていたので治療を終えました。



 


(コメント)


鍼の副作用として時折ある瞑眩(めんげん)が起こった事例です。


瞑眩は血管迷走神経反射とも呼ばれ、 自律神経系の働きによって血圧や心拍数が下がり、脳への血液循環量を確保できずに目まいや気分の悪さなどの症状を起こす状態です。場合によっては失神することもあります。

鍼のほか、採血や血圧測定、激しい痛み、排尿、血流制限を伴うトレーニング(加圧トレーニング等)によっても誘発されます。



鍼→血流の急激な増加→頸動脈の圧力が上昇→圧力を緩めるために血管が弛緩・心拍数低下→瞑眩 鍼→交感神経と副交感神経のスイッチ→血管拡張・心拍数低下→瞑眩


鍼の場合、おおむねこのような経緯で症状が引き起こされると考えられます。

治療量が多すぎたり、患者さんの体調が優れなかったり感受性が高かったりすると、鍼をした数分から十数分後に起こることが多い印象です。


今回使用した鍼の数は3本でしたが、董氏楊氏奇穴は強力な手法ですのでこのようなことも起こり得ます。


瞑眩が起きても、鍼を抜いて安静にしていれば大抵の場合は治まっていきます。


元の症状に対する治療に関しては、そこで中断することもあれば、今回のように刺鍼数を減らすなどして対応することもあります。



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